F成人期(世話)  

生殖性(次の世代を育て、自分も成長する)
      VS  停滞(次の世代を育てない、気力がなくなる)


 会社においては組織を背負ってたつ立場を要求され、家庭では親や子供の世話を背負う年代です。「指導者や親であることを受け入れ、次世代を指導していくことを通じて自分も成長する」か「次世代を育てることに関心が持てず、自分の仕事もマンネリ化して停滞し、やる気が低下する」という葛藤があります。これが解決すると「人の世話をすることが同時に自分を成熟させ、自分の仕事の創造性や生産性も高まる」という「世話」の感覚を獲得します。複雑で多忙な時期を乗り切ることは至難の業のようにおもえますが、この状況に身を置き、乗り越えることで組織全体あるいは社会全体を視野に見据えて、自らは判断を下す立場にいるという感覚を身につけ、いろいろなことに動じず、子供や次の世代を信じて任せていられるという真の「権威性」を獲得できます。もし失敗すると典型的な「中間管理職の悲哀」という現象が生まれます。子供や部下からは突き上げられ、親や上司からはののしられ、身動きがとれず仕事に対する気力がなくなっていきます。そして、今まで獲得していた感覚がくずれ、最悪の場合「基本的信頼」が揺らぎ自殺願望が生じます。働き盛りの自殺が多いのはこのような背景が一つにあるといわれています。
 また、子供や部下を育てることによって自分の価値を見いだし、新たに自分自身の「子供性」を再び呼び起こします。


乗馬との関わり
 この年代では子供との共通の場が薄れていますが、乗馬をすることにより子供と共通の場を持つ機会ができ、その中で子供の成長(乗馬技術も含め)を助けることができ、また子供とともに競うことで自分自身の成長も促せる。
 また、独身者も馬の世話をすることでこの課題を達成することができる。子供が大きくなって巣立っていた後の人にも第2の子供としての馬としての位置づけにもできる。
馬や馬仲間との交流で前発達段階の感覚を取り戻すことができる。

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